【健康キーワード】ビタミンB1
ビタミンB1は世界で最初に発見されたビタミン。
1911年に発見したのは日本の鈴木梅太郎博士で、
米ぬかに含まれていたことから
「オリザニン」(オリザは米という意味)という名前をつけました。
翌年にポーランドのフンク博士が同じ物質を「ビタミン」と名付け
これが世界に広まったということです。
その後、いくつかのビタミンが発見されていきますが、
脂溶性のものをビタミンA、
水溶性のものをビタミンBと命名したため、
最初に発見されたビタミンにもかかわらずBという名前が付いたそうです。
ビタミンB1は、体内での糖質の代謝に不可欠なビタミンです。
糖質の摂取が多い人日本人には特に不足しやすい栄養素で、
意識して取る必要があります。
ちょっと食べてもすぐ太る時にはビタミンB1不足を疑いましょう。
糖質の代謝は、手足の筋肉だけでなく、
脳や神経の働きに大いに関係し、
不足すると働きが悪くなります。
ビタミンB1は、たくさん取り過ぎても体に貯蔵できず排泄されやすいため、
過剰症の心配はありません。
水に溶けやすく、熱やアルカリに弱く分解し易い栄養素です。
疲れやすく肥満になりやすくなります。
糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず、
乳酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなります。
糖質がエネルギーとして使われないと、そのまま排泄されず体脂肪になります。
つまり肥満になります。
慢性的な不足は脚気(多発性神経炎)になります。
最初は食欲不振や疲労感、倦怠感、悪化すると手足のしびれ、
むくみ、動機などの症状に進行します。
ウェルニッケ脳症が心配されます。
慢性的な不足でもう一つ怖い病気が、ウェルニッケ脳症です。
中枢神経に障害が起き、眼球マヒ、意識障害などの前兆があり、進行すると昏睡状態に陥ります。
臭気成分であるアリシンを含むにんにくや玉ねぎ、ニラなどと
一緒に摂取すると、ビタミンB1(別名チアミン)がアリシンと結合し、
アリチアミンの形になり体内への吸収が良くなり、
疲労回復成分として働きます。
この原理を利用し、
かつ臭いの少ない成分に変更したフルスルチアミンを配合したものが
栄養ドリンク・アリナミンです。
◆1日に必要な摂取量◆
◆( )の数値は、100gのビタミンB1の含有量 単位mg/100g
ゆで大豆(0.22)、ゆでエンドウ豆(0.27)
ヒマワリの種(1.72)、松の実(0.61)
玄米ご飯(0.16)、胚芽精米ご飯(0.08)
豚ヒレ肉(0.98)、豚もも肉(0.96)
ウナギのかば焼き(0.75)、タラコ(0.71)
のり{干し}(1.21)、かぶのぬか漬け(0.45)
発芽大豆(0.46)
アルファルファ(0.11)
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