館内を見学  「言志四録」を読み、響いた文をピックアップ  自らを見つめ直す

先ごろ開館した「佐藤一斎學(まな)びのひろば」(岐阜県恵那市岩村町)。幕末~明治維新の大動乱期に様々な人たちに影響を与えた儒学者の教えを紹介するこの施設で、サラダコスモは今春に入社したフレッシュ社員たちの研修を行いました。各地の生産拠点から20人が参加しました。

江戸後期に生き、東京大学の前身ともなった「昌平坂学問所」で教えた一斎は、岩村藩が生んだ最高の知性です。儒学を発展させた朱子学を究め、社会や国や人のあり方を説き、時代が江戸から明治に移る過程で多くの要人に影響を与えました。西郷隆盛、勝海舟など、影響は立場を越えていました。教えが普遍的な哲学を示したからでしょう。渋沢栄一ら、近代日本の担い手たちにも浸透しました。

「學びのひろば」には、「『言志四録』の小径」がありますが、その一斎の著作の名言を紹介するコーナーは当社の「ちこり村」にも設けています。当社も経営や人の育成の面で、一斎の教えを大切にしています。

研修で1年生社員たちは、言志四録の中から心に響く文を抜き取り、発表しました。

ある社員が選んだのは、「春風と秋霜」――以春風接人 以秋霜自粛(春風のような和やかさをもって人に接し、秋霜のような厳しさをもって自分自身をつつしむ)。

社員は「詩的な題名が印象的。この文にならって、まだまだ甘いところがある自分を見つめ直したい」と話しました。

今年が「戦後80年」であることを引いて、「明治維新(1868年)以後、今日まで157年間の前半は強い国と戦火(日清戦争、日露戦争、太平洋戦争)を交え、後半は平和の中で発展した」。社長の中田智洋は日本が歩んだ道を示し、「サラダコスモが大事にするものは『人』と『幸せ』。お客さまは1個を買ってくださる。だから私たちは、その1個を丁寧に作る」と語りかけました。

1年生社員らが「佐藤一斎學びのひろば」を見学=岐阜県恵那市岩村町