「なかつがわ今昔物語」Vol.13 映画「青い山脈」④
中津川・恵那の文化遺産 実は5回も作られたヒット映画 物語に普遍的な魅力
できるか⁉21世紀版「青い山脈」 恵那山はリニアも見守る
自然と歴史が調和する中津川市。この街に将来、「リニア中央新幹線」が通ります。開通予定は当初より延びて、2030年代半ば以降。私たちの心のバックボーン「恵那山」(2191m)の山並みと絡ませて、21世紀版の映画「青い山脈」がもし出来たらどうでしょう。どんなインパクトが広がるでしょうか。
3回にわたってご紹介してきた1957(昭和32)年制作の「青い山脈」(東宝)は、中津川、恵那両市でのロケ中から街が盛り上がり、公開後のヒットもあり、市民の記憶に刻み込まれました。それは「文化遺産」であり、成功体験と言ってもよいかもしれません。
この映画は実は5回、制作チームとロケ地を変えて作られています。第1作は戦後間もない49年。57年版は2作目で、制作はさらに63年、75年、88年と続きました。昭和の時代のヒット映画です。
ストーリーの中心となる女子高生役は、順に杉葉子、雪村いづみ、吉永小百合、片平なぎさ、工藤夕貴。時どきの旬の若手女優が演じ、対となる女性教師役も名優原節子から最後の柏原芳恵まで、清新な演技が作品を締めました。5作も作られたことは、元となった作家石坂洋次郎の原作小説に、時代を超えた魅力と普遍性があるということなのでしょう。
2014(平成26)年、57年版が両市内でリバイバル上映され、主演男優の宝田明さん(当時80)がステージに上り、来場者と一緒に主題歌を歌いました。3会場で計9回上映され、鑑賞した市民は約4千人。宝田さんは呼びかけました。「みなさん、現代の『青い山脈』を作りませんか」――。「自分にとって最も印象深い作品だった」と言う宝田さんは、自らプロデューサーとなり、新たな「青い山脈」をミュージカル仕立てで作る構想を描いていましたが、数年後に亡くなり、果たせませんでした。
57年版の「青い山脈」は、宝田さんが歌う主題歌に乗って、蒸気機関車(SL)が緑濃い山ふところを走る場面から始まります。JR中央線の美乃坂本駅(中津川市千旦林)の近くに、リニアの岐阜県内唯一の駅ができます。母なる恵那山は、リニアも見守ります。
(映画「青い山脈」の項・おわり)

「青い山脈」リバイバル上映の会場で主題歌を歌う宝田明さん(中央)=2014年、中津川市の「ちこり村」

木曽川をまたぐリニアの鉄橋(3本の鉄橋の一番下、建設中)。後方は恵那山の山並み=中津川市の苗木城跡から撮影

JR中央線の脇で進むリニア中央新幹線の建設=中津川市の美乃坂本駅付近
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「一斎先生こんにちは」Vol.8 いわむら岩邑小学校校門
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