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「一斎先生こんにちは」Vol.3 寛政年間創業の「京屋」を訪ねて

「店訓」受け継ぐ老舗家具店

 

「人心の霊なるは 氣を主とす」

重要伝統的建造物群保存地区に、佐藤一斎のこんな文言の札が掛かる店がありました。軒下に「創業 寛政年間 京屋」と刻まれた、分厚い板の看板が掲げられています。中に入ると、木目も鮮やかなテーブルや食器棚、書棚、茶だんすなどが並んでいます。「京屋」という名の、手作り家具のお店です。

ご主人の松井宏次さん(67)に伺うと、その家業は江戸後期の1800年ごろから続き、自身で7代目。材と作りにこだわり、デザインや機能で現代の人にも好まれる「階段だんす」も作るそうです。

「人心の霊なるは――」の名言札について尋ねると、「『霊』と『氣』の2文字で人間のあり方の根本をズバッと言われているようで、気が引き締まります」と。

広いお店の半分は創業時からの建物。奥には「店訓」を毛筆でしたためた古い額が掛けられています。「信用は無限の資産なり」「奉仕を先に 利を後に」「努力なくして発展なし」「不平は出世の行きどまり」「仲よく働け 笑って暮らせ」の5項目。

創業した寛政年間は、一斎が成人した後のころ。何か一斎と通じる、背筋がシャンとなる文言です。

写真:「人心の霊なるは……」の名言札と、ご主人の松井さん=恵那市岩村町

写真:家具の老舗「京屋」

 

 


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